Comments for the 1st Albu "Ete,Palma ~a vague impression of the summer~"
1st Album 『エテパルマ 〜夏の印象〜』に寄せられたコメント
<青柳拓次>
とある映画監督から聞いた「監督は”ある程度の歳”を重ねた方がいい」
中島さんは この音楽作品のメインキャストであり ”ある程度の歳”を重ねた名監督
正しい時に正しい作品 本当におめでとうございます
<UA>
この春中島さんと毎日のように逢う機会があった。チェンバロに親しむ彼がモニターに写る。
そのとき私が彼にかぶせたかったのはモーツアルトよろしく宮廷風クラシカルなものではなく
力士のまげなのだ。だからこのアルバムがどすこいだということではなく、だから美しいのです。
<菊地成孔>
温厚な面持ちとは裏腹に、中島さんの音楽性には幼児のような瑞々しい怒りや悲しみ、
少々ドキドキしてしまうような耽美、厳密に言うと変態性の様な物が一貫して漲っており、
また、クラシック上がりの人が非クラシックをやるときに往々にしてやらかしてしまう
「ちょっと聴いていてこっ恥ずかしいなコレ」といった「世ズレ感」が全くなく、
上質で甘口のアートフィルムの様に、エレガントな前衛性を愉しんでいるうちに終わってしまい、
後は漠然とした問題意識が残る。といった高い現代性があります。
全曲が美しく、静謐なのですが、響きの「中世」感が、聴き手に癒し以上の物を与える。
少々攻撃的ですらある。というのは希有な存在であり、一種の恵みのような物であるとすら言えます。
自分が参加しているので大きな声で言うのは憚られますが、傑作ではないでしょうか。
<CALM>
CALMサウンドの中核をなすといっても過言ではない彼のフレーズの数々。
いつもいつもこんなサウンドを待っているんですよ!
<鈴木正人>
中島さんとは、もう長い付き合いになります。
それこそ、彼のプロフェッショナルな音楽活動の初期の頃から。
このアルバムには、僕がよく知っている中島さんの音楽も、
僕が今まで知らなかった中島さんの音楽も詰まっていました。
でもそんな事はどうでもよくて、ひどく甘美な音楽の前に、
作り手が大切な友人であることも忘れ、没頭するばかりです。
素敵な作品を、ありがとうございます。
<瀧見憲司(DJ/CRUE-L)>
現代におけるロマンティシズムとは何か、の答えを探し彷徨う浮世離れした貴族的な旋律と詩学的世界は、
形式と叙情のあいだを行き来しながら、開かれた過去を慈しむ。
<畠山美由紀>
あれ?この曲は誰の曲?と思って確かめたらそれは中島さんの曲だった。
スゴイ。この世の一番美しい事と一番哀しい事を同時にうかびあがらせる施律。
ヴィラ=ロボスにヴィニシウス、モンポウにシューマン。
かつて彼らによって描かれた音楽の物語達が、現存する才能に、
中島さんという才能に継承されて生まれた物語と共に私達へと歩き出す。
“エテパルマ” と口にしながら、その語感の快感さにうひゃひゃと笑う中島さんが見えて仕方がないです。
<音楽家 半野喜弘>
尊敬と信頼を抱かせてくれる音楽家、そんな人物に出会うのは希有である。
僕にとって、中島ノブユキは常に特別な存在だったし、憧れでもあった。
僕の作品のほとんどのピアノ演奏は中島さんによるもので、彼の鋭い理解力と創造性は、
いつも僕の音楽におおきな痕跡を残す。
僕はずっと彼の音楽に魅せられていた、これからもそうなんだろうな・・・と思う。